7月下旬に一級建築士試験の1次試験が終わりました。
8月に入り、2次試験の勉強が本格的になってきたかと思います。
特に初受験の人たちは、このタイミングで図面を描き始めた段階の方が多いので、
『図面が描き終わらねー!!』
『プランがうまくまとまらねー!』
なんて声も多いかと思います。
うらたかも初めて図面を書いた時は、10時間かかりました・・・(試験時間は6位時間半)
そんな初受験者のあなたに向けて
普段どのようなことを意識して、資格学校の課題や模擬試験を解いていくか
今回は試験を時間内に終わらせるための『心構え』についてお話ししていきたいと思います。
試験時間の配分を見直そう
建築士試験は、六時間半もの長丁場なのですが
持ち時間がそんなにあるのに、時間が足りないといったヤバイ試験です。
基本的にどんな時間配分で進んでいくかというと
資格学校のよくあるモデルケースだと
課題分の読みこみ | 10分 |
エスキス プラン計画 | 50分 |
エスキス 下書き1/400 | 60分 |
確認 | 15分 |
計画の要点 | 60分 |
作図 | 180分 |
確認 | 15分 |
が一般的かと思います。
ちなみにこの時間配分を最初把握してないで設計を始めたら
てめえ、時間配分もわかってなくて合格できるわけないだろ!!!
とまあめっちゃキレられました。それほど大事です。
ただ、エスキスや作図に慣れていない初受験者の場合だと
おそらくこんな感じになります。
課題分の読みこみ | 5分 |
エスキス プラン計画 | 60分 |
エスキス 下書き1/400 | 60分 |
確認 | 5分 |
計画の要点 | 60分 |
作図 | 200分 |
確認 | 0分 |
私も最初の頃はこんな感じでした。
時間がかかるエスキスと作図時間を確保するために、
課題分の読み込みと確認時間を削ったパターンですね。
ちなみにこれは完全にダメなパターンです。
確かに課題読み込みは、特に努力なしで時間削減が一番しやすいポイントなのですが(速読しちゃえばいいからね)
速読したせいで、設計条件がもろもろ頭に入っていません。
その結果、作図を進めていくうちに
『あれ?あの条件なんだっけ?』と再び課題分に戻る羽目になります。
これでは本末転倒なので、課題分の読み込みは最低でも20分は読みましょう。
その20分で一発で読み込み、頭の中に条件を叩き込んでください。
課題分を読んで、どの条件が一番大切か、何を求めているのかを判断しましょう。
完璧なプランは目指してはいけない
さて課題分を読んだあとは
エスキスで プラン決定→1/400の作成
に入りますが、ここがこの試験の最初で最大・最後の砦です。
ここで沼にハマると全然プランがうまくいかず、時間だけが取られてしまいます。
もちろん理想としては、ちゃんとしたプランを計画したいのですが
同時に時間をかけすぎないという方向性で進めてください。
ここでの理想はプラン40分、下書き60分ですね。
『だからその完璧なものにしたいから、プランに時間がかかるんだろうが!』
って声が聞こえますが
完璧なプランは目指さなくてもいいです。
ちゃんとしたプランを目指してください。
ここでいうちゃんとしたというのは、要求部屋が全て計画されており、法律違反をお越していない、かつ建物の機能として成立しているプランです。
つまり、必ずしも全ての条件を満たしている完璧なプランを目指さなくてもいいのです。
なぜならこの試験は完璧な図面ができるように構成されていないからです。
この条件を優先すると、この条件は達成できない・・・・
あちらを立てればこちらが立たず、みたいなことが頻繁に発生します。
なので条件の優先順位を立てて、これだけは外せないなってものを反映してください。
逆に言えばこの条件は満たせないけどまあしょうがないか・・・って条件を見極めて切り捨てるという判断力が必要になってきます。
そのためにも課題分は20分くらいの時間を使って、じっくり読み
重要な条件とそうじゃない条件の精査が必要なのです。
このように完璧なプランを目指さないってことが念頭にあれば随分プラン作りが楽になるのではないでしょうか?
こちらの記事も参照ください
確認時間は必要か?
結論から言うと必要です。
30分取れれば理想なのですが、それが無理って人は5分でも10分でもいいので
確認する時間は確保しましょう。
時間配分を稼ぐために確認時間を設けない人が結構多いですが
仮にエスキスの段階で確認をせずに、最後の製図までやってしまった場合
もう修正が効きません。特に法律違反を犯している間違いが発覚したらもうおしまいです。
そんなことが起きないように、まずはエスキス終了時点での確認を怠らないようにしてください。
目指せ2時間作図
さて、エスキスが終わったら次は
計画の要点と作図に入ります。
計画の要点に関しては、時間削減のコツなどが特にないためどんなに頑張って時短しても
せいぜい60分→50分になるくらいなので、そこまで気にする必要はないでしょう。
問題はやはり作図です。
できれば2時間で作図を終わらせるように意識してみてください。
『2時間で作図終わらないよ絶対無理!!』
って方が大多数かと思いますが。
やり方次第で作図のスピードアップはいくらでも可能です。
3時間で終わらせるじゃダメなのか?とのことですが
建築試験は本番当日に『何これ?』っていう見たことないような仕掛けで受講生を惑わせます。
つまりいつもよりテンパります。
そうなると本番はいつもの作図時間+30分は時間を見ていたほうがいいのです。
3時間で作図を終わらせている人は、本番で3時間30分かかります。かなりの時間ロスです。
なので常に2時間ペースで書いているほうが、本番での心にも時間にも余裕ができます。
作図スピードを上げる方法はいくらでもあるので、別記事でアップしますね。
とにかく完成させる
これがとっても重要なのですが
資格学校で出される模擬試験に対して
必ず時間内に終わらせるようにしてください。
どんなに変なプランでも、どんなに汚い図面でも
終わらせることに価値があります。
逆に素晴らしいプランを計画されていたとしても、図面が描き終わっていなければ
その図面にはなんの価値もないのです。
とにかく6時間半で試験を全うするという経験を培ってください
どんなに変な図面でも、どんなに汚くてもいいです。
プランの能力や、図面の綺麗さは後からでも十分上達しますが
時間内に試験を終わらすと言うのは早めの段階で慣れておくべきです。
まとめ
いかに時間内に試験を終わらせるか、その心構えをお伝えしました。
- スケジュールを見直すこと
- 完璧な計画プランを目指さない
- 作図スピードは2時間を目指す
- クオリィティは置いといて、とにかく時間内に終わらす
これらを意識して普段の練習に臨むだけでも、試験が時間内に終わりやすくなると思います。
最終的におすすめの時間配分ですが
課題分の読みこみ | 20分 |
エスキス プラン計画 | 40分 |
エスキス 下書き1/400 | 60分 |
確認 | 30分 |
計画の要点 | 60分 |
作図 | 150分(120分を目指す) |
確認 | 30分 |
になります。
勉強がんばりましょう。じゃあまたね
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